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新装開店

駅近くにセブンイレブンが新装開店してたんですよ。路上には三人くらいのおっさんが呼び込みやってたり、店内ではスイートチョコレートメロンパンだか何だかいう名前の商品の試食やってたり、というか店員が八人くらいいてちょっと閉塞感醸し出してたり、今変換したら「平素区間」とか出てもう何が何やらだったり。

で、買い物したんですよ。ミルクバー。62 円。他の商品もやたら割り引きしてて張り切っちゃってる感じだったものの何分手持ちがそれなりにアレであったので 200 円から 50 円差し引かれたつまり 150 円のマンゴープリンとかゼリーとか食べてられないわけですよ。炎天下に公道に座り込んでマンゴープリン食べるのもどうかと思うしね。だってマンゴープリンですよ。MAN-GO とか凄くポジティブな感じじゃないですか。人は行く。行かないけどね。ピース。

で、レジに持っていったら比較的やり手な雰囲気のお姉さまタイプの店員(広井式ギャルゲ型分類法二条に基づく)と、新人らしき垢抜けない幼なじみタイプの店員(同二条に基づく)がいまして、お姉さまタイプは幼なじみタイプの手元を見つめているだけという早熟なお局様っぷりを発揮しているとかしていないとか何をかいわんやとか何かそういう雰囲気であって、要は新人教育してたっぽいってことなんですが。

で、62 円じゃないですか、ミルクバー。それでぼく、手持ちの小銭から上手くまとまってお釣りが来るように考えたんですよ、がんばって。それで、なんか直前の買い物とかからたくさん十円玉があったんですが、60 円とかはなかったんですよ。ちょっと残念だけど仕方ないじゃないですか。で、112 円出したんですよ。そしたらまとまると思うじゃないですか、お釣り。そしたらね、店員さんがお金受け取った直後に、「十円」とか言ってぼくに差し出すんですよ。そしたらぼくって小心だから、ものすごく計算間違いとかした気分になったんですよ。もしかしたら五円玉出したかなとか、いやそれは店員が十円って言ってるから多分ないんだけど、もしかしたら暑さで大脳皮質の部分的な計算機能が破綻してたのかなとか、思うじゃないですか。そしたら何か、レジ、ディスプレイっていうんですか、あるじゃないですか。会計の詳細、お釣りとか見れるやつ。昔は LED っていうんですか、もっとこう、一列に並んだ小さいランプみたいのが点灯してるやつ、ありますよね。今は液晶になってるんですけど。あれに、「お釣り 40円」とか表示されてるじゃないですか。あれ、ぼく、お釣りが五十円玉が一枚で済むから、よかれと思って十円余分に出したんだけど、返されたよね?返したってことは、余分だよボケが、ってことだよね?なんか、十円玉、増えたんですけど。もともと直前の買い物のおかげで少なくなかった十円玉が、今や財布の底をぶち破らん限りの、実質的価値すなわち金銭的な貴重さと決して比例しないその重量がぼくの財布の中に鎮座しポケットに必要以上の重みを心の痛みに似た質感でもって迫るというか、お姉さまタイプの店員ちょっと止めろやボケというか、この手の計算能力や適応能力は店員としてのキャリアには拠らないであろうから、ぼくの中であの店の評価は既に決定したというか。「ぼく」って使ってて気持ち悪い感じがするというか。

高校生の頃、コンビニでバイトしていた知り合いに小銭を出したら「これでいいの?」と聞かれて、まとまったお釣りを返す際に「あったま良いいー!」とか言われてちょっと複雑な気分になったことを思い出しました。

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