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病気の定義

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「症状」は何らかの(普通は、異常が)原因で起こった現象、状態のことで、「熱中症」とか「脱水症状」とか「虹彩異色症」とかいうのは単に表面的に見える状態に付けられた名前に過ぎない。「症候群」は、いくつかの症状が重なった特殊な症状だ。その症状が医学的に認められて初めて「病気」となる。「病気」は原因と症状のセットで扱われることが多いが、原因不明で症状だけが分かっているというものもある。また、特に生活に支障がなくても「病気」として認められているものもあれば、日常生活に大いに支障をきたしているのに「病気」と認められていないものもある。

なんとなく引っかかる表現だったので検索してみる(文献とか引っ張りださないのは当然面倒だからです)。

例えば AIDS(後天性免疫不全症候群)は HIV(ヒト免疫不全ウィルス)によって引き起こされる「病気」だと認知されているけれど、名前そのものに「病気」とは明記されず「症候群」と呼ばれる(直接死因となるのがカリニ肺炎だとかカポジ肉腫であって、AIDS は免疫不全という状態を引き起こすだけ、と言えば確かにそうなんですが)。あるいは先天性の遺伝子異常なんかも(ダウン症とか)原因・症状がはっきりしていても「病気」と呼ばれないこともあったり。また、白血病など原因が定かではないのに「病気」とされるものもあるわけで。一概に「原因不明だからこれは病気じゃないし、原因も症状も確定してるからこれは病気」であるとは言えないと思います。

4:26 追記
生活に支障がないことが他者からの客観的な判断に拠ることはとても多いので、動作や活動に制限が加えられずとも本人が心的負担を(誰にも言えないまま)抱えていることも少なくはなく、例えばそれはただ「医学的に確定診断が自分につけられている」というだけで性格変わるほどストレス抱える人もいるわけで。鬱の件もしかりで、病名だとか疾患だとかにこだわる前に、本来見るべきところがあるわけで。と、ふと思った。

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