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IE を窓から排斥する意志

久しぶりにこの話題に触れるような。

先に挙げた記事に対して後の記事で AD さんが問題個所(?)を三点挙げています。

分離すべきだが、歩み寄るべき

  1. 新しい技術を積極的に用いるべきか
  2. 情報の提供者は、利用者に配慮しなくてよいのか
  3. HTML4.01を廃止する必要はあるのか

この三点を指摘するというのはとてもスマートでわかりやすいのですが、ちょっと目をつぶりすぎだなぁというか、慈悲深いというか。お話にならない部分はスルーしてるよ、ということなのかも知れませんが。

具体的に該当個所を引用するまでもなく目に付くと思われるので、それに対する正当性を検証する目的で問題点を挙げてみるとか。

  1. IE に対しては意図的に崩れるよう CSS でデザインするべきか?
  2. application/xhtml+xml に対してダウンロードダイアログが表示された場合、閲覧者はソースを開くか?
  3. ダウンロードダイアログが表示されることを知りながら「未確認」と明示するべきか?

前提(新しいブラウザで見れる物は積極的にサイトに使うべき)が怪しいのでそれに基づいた見解が怪しいのは当然のことかも知れませんが。

  1. IE に対しては意図的に崩れるよう CSS でデザインするべきか?
    自分の使うブラウザで表示が崩れるサイトがあったとして、それが「ブラウザが標準準拠でないためか?」という考えを持つ人はいないのではないかと思います(自分の使っているブラウザが標準準拠であることを知っていることが前提になるし)。大抵は「このサイト表示が崩れてるけど制作環境が悪かったんだろうなぁ」か「このサイト表示が崩れてるけど作った人が能力的にレベル低いんだろうなぁ」という結論にたどり着くのではないでしょうか。そのため代表的なブラウザ(Mozilla,Opera,Safari等)での見え方(スクリーンショット)へのリンクも二種類以上張っておくなんて面倒くさいことを推奨するのかも知れませんが、それが「へー、そういうのもあるんだ」だけで終わらないということに確証が全く持てません。
  2. application/xhtml+xml に対してダウンロードダイアログが表示された場合、閲覧者はソースを開くか?
    開くわけがないと思います。ダウンロードダイアログが表示される原因がソースにあるという奇抜な発想を持てる人間が閲覧者の九割以上を占めるような環境であれば話は別ですが。あまりに都合の良すぎる解釈であるようにしか思えません。
  3. ダウンロードダイアログが表示されることを知りながら「未確認」と明示するべきか?
    IEにわざとページを見れないように書いているのだと思われてしまうことを避けるためにそう記述するべきである、と書いてあるように思えるのですが、全く逆効果だと思います。嘘を明記して自分の責任が他所にあるよ、なんて主張をする人間は大抵信用されません。IE で見られないことを知っていながら「知らない」と嘘をついて、誰が何を得するのでしょうか。文書製作者がアンチ IE な立場でないと主張したいのであれば、「IEは全ての窓から出てけ」なんてタイトルの記事は書かない方が良いように思えるのですが。

というか、今までの他の人のやり取り 読んでないのかなぁ。提示された命題に対しての議論のやり取りを読まずに命題に対する自分だけの答えを即席に示すような行為はどうなんだろう、と。いつまで経ってもどこまで行っても議論や意見交換が実を結ばない典型例なんて言われそうな。

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