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エイリアン VS プレデター

中古 DVD を購入したので、今観た。少なからず期待していたことを否定しては嘘になる。元のプレデター宇宙船内にエイリアンの頭蓋骨があったときから(ただの制作者側の遊び心だったのだろうけれど)ある意味約束されていたような企画であったし、組み合わせとしてはとても面白いものだからだ。ただ、監督が圧倒的に良くなかった。制作前に「俺この映画チョー好きなんだよ俺に監督やらせろよ」みたいなことを言いながら脚本を手がけたという噂を聞いたので絶対に劇場へは行くまい、とは思っていたものの、同じくらいの値段を出して DVD 買ってれば世話はないわけで、やはりというか物凄い駄作で、新しい自転車を購入したうきうき気分など吹き飛ぶほどにがっかりしている。

もうね、最初から突っ込みどころが多すぎる。なんでクライミング中に平然と通話するのか。なぜ目の前にヘリコプターが着地するらしきことにも気付かないのか。ひたすら「絵になる」シーンを撮ろうと頑張ってる(だけ)、っていうのがみえみえで物凄いがっかりする。ビショップ(ランス・ヘンリクセン)が出てきたのは物凄い良かった。あと衛星とパラボラアンテナの CG もまあ良かった。プレデターの宇宙船デザインは全くイケてない。有機的なデザイン要素ゼロか。がっかりだ。ペプシボトルキャップの伏線はオイシイはずなのに全く使えない。意味がない。エイリアンが都合よい場所に出て来すぎ。気配なさすぎ。元のやつ(リプリーが出てる方)ではちゃんと筋道立てて「ここの道を塞げばここに出てくるから……」とか戦略立ててるのに、これだけ神出鬼没じゃダメすぎる。あと人死にすぎ。いや死ぬのはいいんだけど、死に方がダメすぎ。これじゃパニックでもホラーでもなくてただのヒーロー物だ(実際そうなんだろうけど)。出し惜しみしなさすぎ。広報の時点でネタが割れてるっていうのもあるんだろうけども、最初っから姿見せすぎ。カッコいい絵にこだわりすぎ。ホラーの美学(じわじわくるタイプの)全くなし。プレデター出てくるまで退屈すぎ。出てきても弱すぎ。あとフェイスハガー寄生 → 幼生誕生のスパンが短すぎ。幼生から成長するのも早すぎ。クイーンあっさり巣を捨てるな。なんで同じソリにプレデターと人間が並んでつかまってるんですかかっこわらい。なんで最終的に分かり合えたみたいになってるんですか。海上に不時着したら三分で死ぬとか言っときながらラストめちゃくちゃ薄着ですね。あと独り氷上に取り残されたところでどうするんですか。ラストもバレバレだしあまり意味はない(だって人間関係ないもの)。やっつけました、めでたしめでたしって香港映画ですかジャッキー・チェンですかそうですか。

みたいなことを悶々と思っていて、やっぱりポールみたいな軟弱野郎はバイオハザードみたいにバカ売れしたゲームの映画化、みたいな土壌がないとダメだと思ったけれどエイリアンもプレデターもバカ売れしているし、アーケードゲームでエイリアン VS プレデターってあったような気がするのでまたがっかりする僕でした。本当価値ないよこの映画。金をかけた二次創作だ。ビショップ(ランス・ヘンリクセン)だけは良かった。

あと思い出したからついでに書いておくけれども、特典映像とかメニューとかがクソすぎる。軟弱監督とランスと主演のナントカいう人が解説をしているだの何だのいう映像があったので観てみたら、普通に本編にかぶせて何やかんやしゃべっているだけだった。もう一回観ろってのか。面白いならともかく。あと他にも解説があったけれど多分これも同じ。あと「もう一つのオープニング」みたいなのがあってこれは絵的に良かったのだけれど、その後普通にシームレスに本編開始したのでまたビビった。何回観ろってんだ。

あと 20th Fox の予告編集、みたいな項目があって、AVP のテレビコマーシャル集かと思ったら全然関係ない映画の宣伝でびっくりした。隣に 20th Fox 最新情報みたいな項目があってかぶってるんじゃないかと思ったけれど面倒なので中身は確認しないことにした。

本当に価値のない円盤に金を出してしまった。しかも今ベストなんたら盤が出ているようで、そっち買った方が中古で買うより安かった……死にたい。いっそ死にたい。

一緒に 21g の DVD も買ってあるので、そちらは面白いことを期待。

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Last modified : 2006-06-21T14:45:41+09:00