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座頭市(日曜洋画劇場)

テレビ朝日系列 日曜洋画劇場 の特別企画にて上演されていたので観るも、いろんな部分でいろんな感想を抱くに至ったというか。

冒頭で「未成年には良くないシーンがあるので保護者は配慮してくれ」的なメッセージが流されて、そういった地上波によくあるメッセージには割と慣れていたのだけれど、シーンをカットするどころか映像を部分的に切り貼りする(部分的に拡大なんて処理もしていたかも)とは全く予想がつかず。ひどくげんなり。賭場で座頭市がサイコロ振る人(正式名称知らない)の腕を切り飛ばす場面で、確か頭上に飛ぶはずの腕(と肩の辺り)が全く写っていないとか、雨の中座頭市が複数人との殺陣を見せるシーンで、竹槍を持った男の腕を竹槍ごと割く場面が座頭市の表情アップになっているとか、クチナワの頭を切らずに視力を奪うシーンで、「一生めくらで生きろ」という台詞(うろ覚え)がカットされて締まりのない決めになっているとか。

残酷な描写や差別用語(とされるもの)を発信しないことがテレビ局としてあるべき配慮だと思っているのだろうけれど、冒頭に「保護者は配慮してくれ」と予防線を張っておいたのなら、苦情が寄せられたところで「あとは家庭での躾の問題なのでそっちでやってくれ」と突っぱねる、というわけにはいかないのだろうか。

現代特殊民話 に、「ピノキオ」について以下のような投稿がある。

私の読んだものでは「びっこのキツネとめくらのネコ」が「片足の不自由なキツネと両眼の見えないネコ」になってました。

「めくら」という言葉が「目の見えない人に対する差別用語」である、という説明はよく聞くけれど、どうして差別用語であるのかという点はほとんど聞かれない。差別が当然の社会で区別のために使われた言葉が現代に当てはめると差別に該当する、ということかと漠然と思ってはいるのだけれど、だとしたら今回の映画では「当時はこのような言い回しであった」ということで了解するわけにはいかないのだろうか。それこそ言葉狩りに発展しそうな勢いだけれど。

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Last modified : 2006-05-12T18:57:39+09:00