"CUBE meets SEVEN" なんていう触れ込みで宣伝されているソリッド・シチュエーション・スリラー(極限状態が舞台として設定されたスリラー、の意、らしい。概念は物凄くよく理解できるけれども「リミテッド・シチュエーション・スリラー」とかの方が的確では?)。サンダンス・カンヌ映画祭で話題をさらった、新人監督二人による衝撃作。撮影期間は「メメント」の二十一日間を越えるペースの十八日間。
目覚めたら老朽化したバスルーム
足首には鋼鉄の鎖
対角線上にもう一人の男
間には自殺死体…
このノコギリは何に使うのか
具体的な感想や中身に触れることをしないのは、それをすることが(何の肩書きもなく権威も審美眼もないながら)いち映画観覧者としてそれがどうしようもなく頭の悪い、罪深い行動だということを嫌でも実感させられているからで。とにかく言えることは、年齢制限に引っかからないのであればこの映画は是非とも観るべきだということ、「エグイのはちょっとなー」などという間の抜けた理由でこの映画を観ないことはどうしようもないレベルの話であること、この映画を観ずに「俺映画好きなんだ」なんて言っちゃったら心底恥ずかしい、ということ。
映画館で観るのが好ましいけれども、自宅でヘッドフォンというのも悪くないかも知れない。一人で観るのも二人で観るのも悪くない。とにかく、今年一年の映画ライフ締め括りに観るべき。